社会福祉法人松美会

運動会の練習での出来事です。
パラバルーンという円形の大きな布を
みんなで持って揺らしたり、膨らませて
さまざまな形を表現する演目があるのですが、
どうなることかと思うくらい、
子どもたちはなかなか振り付けが覚えられないでいました。
暑い中、毎日同じ事を繰り返す練習に
職員も子どももだんだんと心が折れそうになり、
少し疲れ気味になっていました。

どうにか子ども達に
モチベーションを上げてもらいたいと思い、
『昨日の自分より上手になろう』を目標に掲げ、
再び練習を始めました。

昨日までは
「疲れた」「できない」という言葉を
口にしていた子どもたちですが、
『昨日の自分より上手になろう』の
合言葉を決めてからは、
「昨日より上手にできた！」とか
「昨日より頑張った！！」という
ポジティブな言葉が
聞かれるようになってきました。

そして迎えた本番。
どこまでも澄んだ抜けるような青空の元、
みんなの頑張りで見る人みんなの心に伝わる
感動的な演目となりました。
もう無理なんじゃないか…
本番に間に合うのだろうか…
あの時の不安や、
疲れてやる気が落ちかけていた子どもたちが
嘘のように職員も子どもも達成感でいっぱいでした。

少しの声掛けや、時には見守り、信頼をすることで
子どもたちは本来持っている力を
めいっぱい発揮してくれます。
子ども達の成長の瞬間に立ち会えることが
ほんとうに嬉しく、
保育士としてのやりがいを実感し、
この仕事をやっていてよかったと感じる瞬間です。