虐待防止の研修を行いました
虐待には「身体的虐待」「精神的虐待」「性的虐待」「経済的虐待」「ネグレクト(放棄)」の5つの種類があります。その中で「身体的虐待」にあてはまる「3つのロック」に対して研修を行いました。
「3つのロック」とは、「フィジカルロック(身体拘束)」「ドラッグロック(薬物拘束)」「スピーチロック(言葉)」と定義されています。その中で業務で一番起こりやすく、不適切なケアにつながると思われる「スピーチロック」について学びました。
「スピーチロック」とは言葉の拘束のことで、「ちょっと待ってて」「座ってて」などがあてはまります。日常の業務の中でよく使用する言葉と思いますが、受け取る側がどう思うかを考えて言い方を変えることでADLの低下や認知症の進行を予防する効果につながります。
言い換えの例文としては、「ちょっと待ってて!」⇒「〜しているので、あと〇分待ってもらえますか?」 「座ってて!」⇒「〜すると危ないので座っていただけますか?」 「ダメです!やめてください!」⇒「どうされましたか?」 「動かないでください!」⇒「一緒に行くので。あと〇分待ってもらえますか?」 などです。
言葉がけは、否定形ではなく、依頼形で伝えることがスピーチロックを回避することにつながります。日常の業務は忙しく、余裕のないことが多いですが、相手がどう受け取るかを考えて言葉がけに気をつけることでスピーチロックを回避し信頼関係の構築につながると思いました。
アイユウの苑訪問看護サービス 看護師 前田圭子